ある夜更けのことです。
酔っぱらった男が土産を首にかけ、家路についておりました。
ある家の前を通りがかった時、美しい女が男に声をかけるじゃありませんか。
「あたたかいお風呂に入ってらしてくださいな。
お酒も召し上がって。」
翌朝目を覚ますと、女の姿も家もなく・・・
男は肥溜めに浸かっており、土産はなくなっていました。
これはキツネに化かされたのではということになりましたとさ。
キツネの関所と呼ばれるこの場所は、国道わきのちょっとした丘にあります。
この民話を伝える案内版があるだけで、あとは何もない広場(というほど広くもない)です。
ですが、この何もない感じが、かえってお話の雰囲気を伝えてくれている気がします。
きっと酔っ払いのこの男には、こぎれいな民家が建っているように見えたのでしょうね。
四角い何かの跡が・・・肥溜めか!?w
キツネに化かされたというお話は遠野に限らず全国各地の民話に残っています。
キツネが人を化かすと広く信じられたこともありますが、
やらかしてしまった言い訳をキツネになすりつけている感もありますよねw
現代ではキツネに化かされたという話はあまり聞きませんが、
もし夜道にきれいなおねえさんが出てきて誘ってきたらたぶん
あとからコワイおじさんが出てきて
お金たくさん払わされるやつとかだと思うので
よっぱらったおにいさんたちは
やっぱり気を付けたほうがいいとおもいます まる